遥か空の下

03/04(木)《秘密のケンミンSHOWU·極》
これがメインですけど何か？秘密のケンミン定食 【群馬県】【福井県】
https://www.ytv.co.jp/kenmin_show/



先日放送された読売テレビ『秘密のケンミンSHOW・極』は上記のテーマだった。

また先週と同じ『ケンミンSHOW 食べモノネタ』で恐縮。ただ我が埼玉県は緊急事態宣言が延長されて、こんな時は「あれ美味かったな、これ美味そうだな！」と指を咥えてテレビを見ているしかない状況。そんな時『秘密のケンミンSHOW 』は沈んだ心をポジティブに変えてくれる。



番組でまず出てきたのが、群馬県渋川市の誰もが知ってるみんな大好き『永井食堂』。



周辺は緑の多い田舎町だが国道17号沿いにあるので、平日の駐車場はトラッカーやタクシー運転手、各種職人達のハイエースなどがズラリと並び、週末は750ライダーと家族連れが多くなるチョー人気店。


キャンパー目線で言えば、沼田·水上方面はとてもいいキャンプ場や温泉・道の駅も多いので、「永井食堂で朝食(09:00から営業)→道の駅で新鮮食材調達→ゆっくりキャンプ場チェックイン→設営·昼食→のんびりかけ流し温泉→夕食準備→余裕の焚き火」という、群馬北部キャンプの『ゴールデンコース』が完成する。ちなみに我が家は新潟方面に行く時や、北軽井沢SG、嬬恋·草津方面に向かう時でも、朝食の永井食堂スタートはデフォルト。簡単なコトだ、関越道「赤城IC」を8:45分に降りればいい。



ただ、この『朝8時45分』は重要で、平日は問題無いと思うが土曜日は開店の時点でけっこう並んでいるコトもある。店内に入って注文すれば10秒で出てくるのに、店先で10分20分と並んでから食べたのでは、これから行くキャンプの満足度にも影響する。そのための『赤城IC8時45分』だ。



※モツ煮定食(レディースサイズ560円)


群馬県の名物と言えば、全国の９割を生産するこんにゃく(しらたき)、下仁田ネギ、沼田のしいたけ、上州牛など、それらを合わせて『食材自給率100%』を誇る「すき焼き」や「おっ切りこみ」など、主に「鍋モノ」が１番に思い付くが、番組内では「群馬県のモツ煮文化」を取り上げていた。


そもそも私は『モツ煮』というモノはそんなに好きで無く、居酒屋で頼むことも無いしスーパーで買ったコトも無い。「牛肉はヒレやロースだけで十分。ま、『タン』と『ハラミ』も好きだけどねぇ」と言い続けてきたが、この永井食堂と出会って『モツ煮』の概念が吹っ飛んだ。それまでの人生でモツ煮を食べた回数はおそらく片手にも満たないと思うが、『永井食堂のモツ煮』はそれまで食べたモノとは全くの別物だった。


ガツンとくる辛味噌にひたすら柔らかいモツ煮。なんなら味噌タレだけでもメシを食べられるくらいの勢いがある『ガテン系定食』で、私が群馬在住なら間違いなく「週２」ペースで通っているハズ。高崎ナポリタン？勝負にならんて。


混雑時に小さなお子さん連れは少々キビしいかもしれないが、そんな特は店併設の自販機で24時間販売されている『もつっ子(1,000円税込)』を購入すればいい。



下処理されているので、湯煎して封開けたらネギ刻んで七味をかけるだけ。あとは酒のつまみだろうがメシのおかずだろうがドンと来い！キャンプには持ってこいの食材となるだろう。


日曜·祭日は定休、土曜日は15:00まで。「週末キャンパー」が店で食べるなら当然「土曜の朝イチ狙い」だ。遠方からでも行く価値アリ、１度食べたら生涯やめられない永井食堂のモツ煮。「朝からモツ煮？」と思うかも知れないが、ささっと食べられて群馬の文化に触れられて、安い！早い！美味い！と言いながら高い満足感と共にキャンプ場へ向かえるこの定食は、キャンプに出かけた時の『グンマー最強定食』だと言えよう。それはチョット言い過ぎか。





続いて番組内に出てきたのが、福井県東部の坂井市にある豆腐店。



竹田の油揚げ『谷口屋』(福井県坂井市)
https://taniguchiya.co.jp/


2018年のゴールデンウィークに北陸旅行へ出掛けて、キャンプ場は「休暇村越前三国」を利用した。

ほんとうに気持ちいいキャンプ場認定！【休暇村越前三国キャンプ場】
https://seasonbest.naturum.ne.jp/e3075888.html

キャンプ２日目、１度石川県に戻り小松市の『松井秀樹ミュージアム』を訪問してから再び福井県に戻り『恐竜博物館』へ向かう途中、鬱蒼とした木々しか見えない山の中の国道を走っていたら急に立派な建物が現れた。看板などは無かったが、「コレはなにかの『名店』に違いない！」とひと目でわかる佇まい。こういう「名店の匂い」を嗅ぎわける能力は全国を旅して養ってきたつもりだが、この得体の知れぬ期待感はなんなのだ。急ブレーキ気味に車を減速して妻の了解を得ずに駐車場へ行ってみれば、他県ナンバーの車がズラリ。「ほれ見ろ」という顔をしながら店内に入った。




「あれ？なんだ、トーフ屋か。まぁ少し腹も減ったし、せっかく寄ってみたんだからお総菜でも買っていこうかな。」と油揚げの煮付けなどを購入して駐車場の車に戻り、１口食べてみると···

な、なんじゃコリャあああ！？

しっとり繊細、軽い油の食べ易さ、それでいて強烈な大豆の旨味！私はすぐに店内へ戻り、売り子としてニコニコと立っていた若い店員をつかまえて「コレはいったいナニが違うんっすか？」と尋ねたら、「国産の菜種油がいいんですよ〜」との返答。(後で店のホームページを見たら、なんとその若い店員は「四代目社長」。今回の番組にも出ていた。)



もう、コレは『お総菜』だけじゃ済まされない！レストランの『油揚げ御膳』食べに行くぞ！






テレビでもガッチリ紹介されていた『油揚げ１枚ステーキ』の定食を求め、急いでレストランの入り口に行ったが、そこには家族連れやら爺さん婆さんどものゴールデンウィークによる長蛇の列。私は天を仰いで泣く泣く退散。結局『油揚げ御膳』は食べられずに福井の名店『谷口屋』を後にした。

【福井】と聞いてすぐに思い浮かぶのが『越前カニ』『鯖のへしこ』『越前おろしそば』。もちろん他にもまだまだ素晴らしい料理はあるのだろうが、今はこの『油揚げ御膳リベンジ』をするコトが１番の目標。今回のテレビを見てとても悔しい気持ちになったが、【福井】は『油揚げ消費量』が『56年連続全国１位』など独自の油揚げ文化がしっかり根付いている地域だと知り、コロナ禍明けの北陸旅行が更に楽しみとなった。




そして『油揚げ』と言えば東のエースに『栃尾の油揚げ』がある。


豆撰(新潟県長岡市)
http://mamesen.jp/



この豆腐の名店も他に多くの商品が並んでいるが、レストランが無いので(現在はイートインが出来て揚げたての『あぶらげ定食』が食べられるらしい。)、名物の『栃尾のあぶらげ』や『ざる豆腐』を買ってキャンプ場でいただいた。フライパンで焼くだけでカリッ！アツアツのところにチョロっと醤油を垂らせば風味も素晴らしく、その日の最高の一品となった。こちらも安い！早い！美味い！で、立派に『キャンプ向きの食材』だと認識している。




東の『栃尾のあぶらげ·豆撰』と西の『竹田の油揚げ·谷口屋』。どちらも逸品と言える『油揚げ』だが、味や食感は全然違う。言葉では説明しづらいが、豆撰が「男性的」で谷口屋が「女性的」とでも言おうか。どちらにしても、この油揚げなら「定食」として十分成り立つだろう。また新潟や福井に行く日が待ち遠しい。



谷口屋の油揚げ炭火焼きver.




春になれば駿河湾の『二色(桜エビとしらす)丼』や田子の浦漁協の『富士山盛り(山盛りの生しらすと釜揚げしらす丼)』を食べに富士山周辺のキャンプ場へ行きたくなり、

夏になれば高知ひろめ市場の『藁焼きカツオ(塩)定食』を食べに四国のキャンプ場に行きたくなる。

秋になれば昇仙狭の『ほうとう定食』食べに山梨のキャンプ場と、『芋煮』と『新そば御膳』食べに山形のキャンプ場へ行きたくなって

冬は下田の漁協食堂「金目亭」へ『金目鯛の煮付け定食』を食べに伊豆のキャンプ場へ行きたくなる。



結局１年中こんなコトばかり考えながらキャンプに行ける日を夢見て過ごしているが、次のキャンプ時にはどんな美味いメシと出会えるか？の期待に胸が膨らむ。『デニーズ』や『朝マック』を楽しみにしている人もいるとは聞くが、やっぱ私の「ソレもったいないって。」の考えに変わりはない。ww