冬装備で楽しむスウィートな夜(後編)

Suika with C

2018年11月27日 10:55

晩秋の上州ツアーで幕内18℃の暖かさを楽しむキャンプ(前編)
https://seasonbest.naturum.ne.jp/e3163852.html



2018/11/16(金)【北軽井沢スウィートグラス】15:00




標高1200Mにある場内の立木はすっかり葉を落として冬の様相を呈していた。まだ空を舞う粉雪は無いけれど「冬のファンタジー」が聴こえてきそうな風景。街の灯もざわめきも届かないふたりだけの物語が輝き出すよ〜。


しかし待てど暮らせど「コロ助号」がやって来ない。「今日は貸し切りで乗れる!」と楽しみにしていたのに。おかしいと思ってキャンプ場内を探してみたら隅の方に放置されていた。





それならば「バッジ作りを・・・」と浅間ヒュッテを見に行くも人の気配は無し。「輪投げ」も店側から「もうやめてくれ」と言われるほど得意なのに・・・。ま、いいけど。


なんとかの森も遠そうだし「少し大人になれる切株」も見つからず、目の前のトランポリンで跳び跳ねる気力も失せてしまったのでインナーで横になったらいつの間にか寝てしまった。汗





1度起きてチャッチャッとナポリタンを作るも毎度のコトながら20:00には就寝。SWEETな夜を目論んでせっかくココまでやって来たのに、結局いつもの公園キャンプと何ら変わりない野良キャンプ。

夜中の星空が見事だったコトがせめてもの救いとなった1日目の夜だった。






2018/11/17(土)

そりゃ20:00に寝ればイヤでも5:00に起きる。気温計を見るとマイナス1℃を記録していた。

日の出前の暗い前室でストーブをつけた時の一酸化炭素と灯油の匂いは懐かしい子供の頃の思い出。ストーブの上に鍋を置いてゆっくり湯を沸かし、インスタントコーヒーをカップに入れる頃にはランタンの灯りも必要無くなっていた。





車のフロントガラスはびっしり霜が張り周囲はわずかに鳥の鳴き声が聞こえるだけ。関東ではトップクラスの人気キャンプ場らしいけど「静寂のスウィートグラス」もまたいいじゃないか。



これはリピートやむなしだ。w







昨夜のナポリタンの残り具材で朝食をとり、とても気分がいいので1日目のリベンジも兼ねて朝イチ08:00から焚火の準備。






受付棟に薪を買いに行ったらなんと針葉樹・広葉樹を自分で選んでいいと言う。




昨日妻から「枯れ枝が全然落ちていないよ〜」と言われていたので少しだけ割引される「3束セット(1600円くらい)」を購入。ここぞとばかりにウキウキしながらぶっとくて重い広葉樹ばかり選んだ。





当然スターターとなる「松ぼっくり」も落ちていなかったが、我が家の焚火用ケースには妻が松ぼっくりを見つけるたびに拾ってきて在庫を補充しているので欠かすコトが無い。この松ぼっくりは春に北陸に行った時に輪島の海の防風林下で約30分かけて拾いまくったモノだ。


午前9:00。なんとか薪に火が入り妻の顔は笑顔になったが、それまでの静寂が一気にどこかへ飛んでいく。「冬のファンタジー」が「それ行け!アンパンマン」に変更された気分。私のいた電源サイトにみるみるキャンパーの車が流れ込んできた。





ぬおおおおっ!


まだアーリーチェックインの時間だというのにほぼ満サイトと思えるような大盛況。所々に設置されているスピーカーから次々に流れてくる各種イベントの案内放送。目の前のトランポリン小屋の扉は開かれ子供達が奇声をあげながらぴょんぴょんと飛び続ける。






うはははは。ここまで一気に状況が変わればもう笑うしかない。おそらくもう「スウィートな夜」は無理だろう。

私は妻からリクエストの「ホワイトシチュー」を作り出し妻は一心不乱に焚火台へ薪をくべる。





3時間煮込んで鶏肉がホロホロになって完成。ホントは夜に出そうと思っていたけど、まるで幼稚園の庭にいるような雰囲気のなかで楽しく妻の誕生日を祝うコトになった。









結局妻は朝9時から午後3時迄の6時間焚火台の前に座り続け、私はなんのイベントにも参加することなくいつものようにダラダラと過ごしただけだったけど




なかなか火の入らない広葉樹に悪戦苦闘しながら途中でシチュー食べたり、火が消えかけたら落ち葉拾ってきて焚火台に投げ込んだり





のんびり過ごせたからこれはこれで良かったな。










結局2日ともスウィートな夜を過ごすコトも無く20:00に就寝。汗

場内にはあちらこちらから楽しげな声が聞こえてくるいい感じの星降る夜。




このキャンプが終わればいよいよ12月。今年もあと少しだけど頑張るしかない。







2018/11/18(日)




週末は雨マーク付いていたのに3日間ともいい天気だった。





結局「スウィートグラス」のなにひとつ楽しんだワケではないし





私たちには似合う所では無いコトは良くわかったけど





冬が来て周囲が凍り始める直前のこの時期は単に「高規格キャンプ場」という魅力だけにとどまらない素晴らしい風景があった。





来年こそはスウィートな夜を過ごしたい。w






※四阿山(あずまやさん)2,354M


11:00にチェックアウト。あとは「温泉」しかない。キャンプ場周辺にもいくつか温泉はあるみたいだが、せっかくここまで来たら行かねばならぬ温泉がある。

標高1,800M、通年自動車で行ける日本最高所の温泉であり、我々の世代には不朽の名作と言われる「私をスキーに連れてって」の舞台となった天下の名湯【万座温泉】だ。w




万座温泉には草津側から行くルート(志賀草津高原道路)と嬬恋側から行くルート(万座ハイウェー)がある。現在は草津白根山の噴火警戒レベルが引き上げられ09/29から通行規制が続いているため万座ハイウェー(終点:万座温泉)を利用するしかないが標高も高いけど通行料も高い。(往復2000円ちょい)

チョイと温泉入るだけで大人2名で4〜5千円かかる計算になるがもう引き下がれない。

※他に冬季通行止めや積雪などがある気象条件の厳しい場所ですので向かうなら事前によく調べてから行ってください。今季は11/23に積雪したそうです。





スウィートグラスから約30Km。山道になるので1時間ほどかかるが向かいだせばその素晴らしい眺望のおかげであっと言う間に着いてしまう。




万座温泉は映画の見せ場となる「志賀万座ツアーコース」を滑走する三上博史に憧れて若い頃に何度も訪ねた。1度も挑戦したコトはなかったが(てかバックカントリーなんて絶対ムリ!)、今でもこのスキー場では松任谷由実の歌声が聞こえてくる。Blizzard Blizzard 包め世界を〜 尾根も谷間も〜♪

万座温泉の風呂はどこの風呂でも最高らしいが私は2ヶ所しかしらない。目の前に万座山どーん!解放感抜群な「万座プリンスホテル」露天と木の風情が叙情的な「日進館」。今回はプリンス露天を選んだ。



万座プリンスホテル 日帰り入浴
11:00-16:00最終受付15:00
大人1,300円子供(小学生)650円レンタルタオル300円
ネット見たで300円割引





内湯の展望もなかなかだけど





やっぱコレでしょ〜!w





乳白色の硫黄泉(酸性-含硫黄-マグネシウム-硫酸塩温泉(硫化水素型))は硫黄の含有濃度が日本一。(ph2.3)





自家源泉でかけ流し。源泉温度が80℃と高温のため加水されているが





いや〜文句なし!何が良いって万座温泉はいつ来ても人がいない!こんな秋晴れの温泉日和の日に3つの浴槽を貸し切りで入れる贅沢!どうですか奥さん。




奥の柵の向こうは混浴。湯あみもあるので家族で楽しめる。

スキーの時は夜の入浴だった。入浴中に髪がバリバリに凍り出すのはいい思い出だが、昼間にこの雄大な山並みを見ながらの仁王立ちも気分爽快!





湯治客も多く訪ねてくるこれぞ本物の火山系温泉。足を延ばすだけの価値ある素晴らしい温泉だ。(今は高いけど)

他にも日帰り入浴をやっている宿はたくさんあるので北軽井沢・嬬恋のキャンプには是非おすすめします。





帰りは伊香保の「うどん街道」で本家本元「水沢うどん」。




今回も天候にも恵まれて久しぶりの群馬を思いきり満喫することができた。

コロ助号が運休していたコトが唯一悔やまれるが、またいつか金・土プランの区画サイトで利用させてもらう時もあるだろう。





ありがとう。北軽井沢スウィートグラス。また来年!








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