ふたたび夏キャン act.3 ブナ林の中警戒の一夜【休暇村乳頭温泉郷キャンプ場】編

Suika with C

2018年08月02日 15:10

2018/07/26(木)13:00


覚悟を決めて高級芝サイト(3,090円)を通りすぎ1段下のブナ林の区画サイト(1,030円)に車を進めたらなんと区画は4.5×4.5Mの狭小サイト。「聞いてないよ〜!」とおどけても周囲には誰もおらず私の嘆きはシュワシュワシュワシュワと鬱陶しいほどのセミの鳴き声に掻き消された。






まあよく見れば少し広目のサイトもあるが2ルームは絶対ムリ。でも我が家のエーステント「WeatherMaster ブリーズドーム240」なら大丈夫だ。今回選んだサイトは「2番」。どうせ誰もいないのだから車はどこに停めても問題なくムササビタープ地面直張りならなんとかいけそうな気もしたがなにせ相手は「野生のクマ」だ。一瞬の遅れが命取りになるコトくらい子供でもわかる。視界を遮るような張り方はできないので今回「タープ」の設営は見送った。





悪いことばかりじゃない。設営終えてまわりを見ればこれ以上無い森の生命力を感じられ、4.5×4.5mのサイトもこれが高規格キャンプ場なら「なにコレ?」だがこんな大自然の中だと「ハンパねぇ野営感」に昇華する。





ブナ林は完璧までに陽射しを遮ってくれてテントの中は快適そのもの。上段の高級芝サイトは30℃オーバーだがこちらは25℃。昨夜は走りっぱなしだったので妻とめろ&りんはあっという間に眠りに落ちていた。




2時間ほど寝ているが起きるそぶりも無く「緊張感ねぇなコイツら・・・」と思いながら私は夕食の準備を進めていたが、セミの鳴き声がカナカナカナカナ・・・に変わり出したのをきっかけにイスを森に向けてタバコに火をつけたらふとあるコトに気付いた。






「あれ?俺、今なんかカッコ良くね?」ww




いつも設備の整った区画サイト(電源付)や開放的な公園キャンプばかりのお茶漬けキャンパーが周囲は誰もいない秋田の山奥でクマにビビりながら今シングルバーナーに火を入れている。これを「カッコ良い」と言える男になれたコトを誇りにさえ思う。





キャンプスタイルなんて十人十色。ヴィンテージギアに囲まれてラグジュアリー感を楽しむも良し、厳選したUL仕様でサバイバル感を持って不便を楽しむのもまた良しだ。

私が楽しいと思うのは後者の方でこんなワイルドなキャンプ時は目を奪われるような豪華な料理よりもマルタイの棒ラーメンやサタケのアルファ米など、山行時に担いで持っていくような食事で雰囲気を楽しむのが大好きで料理はシンプルであればあるほどワクワクできるのだ。

年越しキャンプや海鮮キャンプでは幕内で腕を奮って豪華な食事を楽しんだり夏のワイルドキャンプではサッと男の料理で妻に「美味いっ!」と誉められたり。ホント「これだからキャンプはやめられない」だな。





そんな1人の時間を楽しんでいたら妻が起きてきた。どれ、早速「男の料理」をふるまってやるか。

角館で「比内地鶏の親子丼」と決めてキャンプ場に来る前にスーパーや道の駅などに寄って「比内地鶏」をさんざん探したけど見つけられなかったが、なんとか「秋田産鶏肉」と「比内地鶏の卵」は見つかった。




「いぶりがっこ」食わなきゃ秋田のメシじゃない。いつ食べてもウメーなぁコレ。





ここで問題が発生した。さ〜てクックパッドでレシピ見ようかなと携帯電話を持つが「圏外」表示。汗
私のセンスが問われる親子丼つくりとなる。そうめん用のつゆに酒・みりんをテキトーに入れて卵いけーっ!



ぐつぐつ2〜3分。




材料秋田産100%の親子丼!米はもちろん「あきたこまち」だ。どやっ!?


痛恨の「三つ葉」忘れだったが初めて作ったのにこの出来はスゴいと妻はあっさり完食してくれた。いつもキャンプにおいては再現性乏しい私の料理だがこの「親子丼」は2杯目も完ペキ!これは簡単に作れて野営感もある。急な襲撃時にも使えそうだ。さぁ女王よカレーもいいけど親子もね!何杯でもいいぞ。




夜は休暇村本館へ。待ちに待った「乳頭温泉の湯」だ。

この「乳頭温泉郷」は休暇村を含む7つの宿がありどの宿でも立寄り湯を営業している。

鶴の湯温泉(600円)・妙乃湯(800円)10:00〜15:00
大釜温泉(600円)・蟹湯温泉(600円)09:00〜16:30
孫六温泉(520円)08:00〜16:00
黒湯温泉(600円)09:00〜16:00
休暇村(600円)11:00〜17:00※キャンパー特権19:30迄
※妙乃湯火曜定休

個人的には「鶴の湯温泉」イチ押しだが「妙乃湯」も捨てがたい。この2宿が「乳頭温泉郷」の「顔」のようでポスターがあちらこちらに貼ってある。下は「鶴の湯」のポスター。





休暇村には源泉が2つあるらしく内湯2露天1の浴場だったが内湯の乳白色の湯が熱い!入口に温度表示されているが(42.4℃)「ウソつけー!」だ。w
私は誰もいないのをいいコトに脇についていた水栓を全開。いつもは「加温・加水など持っての他」と偉そうに語っているが乳頭温泉まで来て思いっきり「加水」した源泉かけ流しの風呂に入るとは・・・。汗




手前の湯はちょうど良い湯かげん。でも夏は5分くらいしか入っていられなくて少しもったいなく思った。




休暇村の風呂にしては天井にブナの梁があってなかなかの造り。風呂は男女入れ替え制で今日は女湯の方がいい露天だったらしい。



※休暇村HP

「夏に温泉なんて・・・」という感もあったがそのあまりの豪雪に夏じゃないと来られない乳頭温泉。こりゃ確かに「極上の湯」だ。来て良かったなぁ。




休暇村の泉質は単純硫黄泉だが他にも硫酸塩泉や重曹炭酸水素泉の源泉を持つ宿もあり次回は他の湯も楽しんでみたい。※「湯めぐり帖(1,800円・宿泊者限定)」などもある。





夜はスリコの虫除けキャンドルでも無いよりはマシだろうと「熊避け」としてテント前に並べて寝た。結局私は朝まで1度も起きるコトは無く緊張感を持って寝るなんて出来ないな。w






2018/07/27(金)05:00




気温23℃。なんて爽やかな朝なのだろう。生きている喜びをかみしめながら簡単な朝食を摂った。





ブナ林から陽がさしてきてテントに当たりだしたらさぁ「撤収」だ。

08:00撤収。まだまだ素人感の抜けない私達には凄く刺激的だったけど「秋田」の自然豊かな温泉郷を存分に満喫させてくれたキャンプ場だった。





ココはきっといつかまた来るな。ありがとう!






act.4【行くゼ宮城!「それがキャンプ」の舞台へ編】に続きます。






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