季節の変わり目に行くキャンプはその美しい風景が普段より深く思い出に残る。
今回のキャンプはひとあし早く春を感じてみようと神奈川県西部の「丹沢」を目指した。
この時期に東名高速を走ると満開の河津桜が見える西平畑公園(神奈川県足柄上郡松田町)。
特に夜はライトアップされていてその眺めは素晴らしく、いつかは訪ねてみたいと思っていた。
大井松田ICを降りてまずはキャンプ場へと国道246号を御殿場方面へ向かう。
私は過去に秦野(はだの)トンネルの事故通行止で迂回する時にココを走ったことがあるが明るい時間は初めてで
青空の下、常に前方はどデカい富士を眺めながら走れる気持ちいいドライブ。
「うお〜富士山やっぱスゲーな〜!」
「どのあたりが5号目だ!?こっち側は御殿場・須走ルートだな!」
テンションあがる私。
どの登山者よりも詳しそうに登山ルートやコースタイム、山小屋の状況など「富士山」を得意気に語る。
それを助手席で妻は「ふふん」と聞いている。イラっ。
私はキャンプや登山、釣りやゴルフにスキーなど「アウトドア」や「スポーツ」に関するすべてにおいて
妻にはいつも「教えてあげている」立場なのだが
この「富士山」だけは私の100の知識を並べても
2度登頂を果たしている妻の「まあまあ大変だったよ。」の一言にはかなわない。
いつか見返す日を誓いながら富士の姿を眺めていた。
国道246号清水橋を右折して河内川沿いに県道76号線を「西丹沢ビジターセンター」に向かう。キャンプ場までは1本道だ。
丹沢湖にかかる永歳橋を渡ればそこから先は民家や買い物施設とかも無く
大自然の中にいることを強く実感する。
所々にバス停があるが乗客は登山者だけだろう。
この「丹沢」は1500Mほどの低山ばかりだが、日帰りハイクからロングトレイルまで楽しめる日本有数のハイカーの聖地。
※西丹沢ビジターセンター(登山届提出場所)
そのバス終点に「西丹沢ビジターセンター」と【ウェルキャンプ西丹沢】の受付棟があった。
登山口脇にあるこのキャンプ場は「上高地」で言えば「横尾山荘」みたいな登山道に入る前のオアシス的存在に見える。
しかしここに来るまでの道沿いに点在する多くのキャンプ場はかなりワイルドな感じばかりに見えたので
「やっぱ今回も高規格にしておいてよかったな〜」なんて思いながらやってきたが
いやいやいや、ココも結構ワイルド系なんじゃね?汗
丹沢の山奥にいる感ハンパ無く、これから過ごす時間にも期待が高まる!!
ではなく、少しビビっていたかもしれない。汗
受付を済ませ案内図をもらう。指定されたサイトは「Bゾーン」。
キャンプ場内の1本道を清流沿いに進むと案内看板に「A・Bゾーンまで1.2Km」。
「い、いってん2キロ???」
700サイト近くあるキャンプ場の広さは予想外に大きく
このゾーンとゾーンの間にまた別のキャンプ場があったりと
まあとにかくこんな大自然に囲まれた広大なオートキャンプ場は初めてで
なにかコトが起きたら薪割り用の斧を握りしめる覚悟だけはしておいた。
見えるところに宿泊者はいなくて管理棟も1.2Km先。
いつもなら「貸しきり〜」なんて喜んでいるところだが
こんな外灯ひとつ無いところで私は妻とめろ&りんを守れるのだろうかと
周囲を無駄に警戒しながらウェザーマスター・トリオドームの設営を済ませて「松田さくらまつり」へと向かった。
途中国道246号で「名水100選」の「酒水(しゃすい)の滝」案内看板を発見!
駐車場(無料)から徒歩5分。
お寺脇の小道を登って行くと
まあまあ高さのある滝が見えてきて
取水場があった。正真正銘「丹沢の名水」。
2リッター×3本を抱えての帰り道はしんどかったが
これで米炊いてコーヒーも淹れてやる!の気持ちが力をくれた。
キャンプ場から30分ほどでJR松田駅到着。
周辺は大賑わいで公園までの道は車両通行止。
車を駐車場に入れたら、うまいタイミングでバスに乗れて10分で会場到着。
公園は大きな広場のような公園ではなく桜の木の下を歩く遊歩道が延々と続いている。
ハーブ園やみかん畑などもある丘の上公園からは眼下に東名高速、松田町の街並みが一望できるが
圧巻は河津桜と富士山の眺め。写真でお伝えできないのが残念だ。
ライトアップされた桜も見てみたかったがバスの最終が18:00なので早めに切り上げたけど
念願の松田の早咲き桜を妻とのんびり歩きながら楽しめたのはとてもいい思い出となった。
さてキャンプ場帰ろう。
またひとつ焚き火の楽しみ方を見つけた春キャンプ【ウェルキャンプ西丹沢】に続きます。