こんな景色が見たかった act.1
駿河湾を食べ尽くせ! act.2
02/11(日)
06:00。フライシートが激しく揺れる音で目が覚めた。
バタバタバタ!バタバタバタバタバタバタ!!!
今年に入って嫌と言うほど聞いてきた音。
妻:「でも外に出ると音ほどでもなかったりするコトあるよね?」
ほう・・・。
これだけテントを揺らされているのにそんな落ち着いたセリフが出るようになったか。
知らず知らずに妻のキャンパーレベルもあがっていたようだ。
上着を来てテントを出てみる。
うおお!
ムササビウィングは今にも飛び立とうとするような躍動的なカタチ。
ムササビ:「おい、そんなのんきなコト言ってねーで早くなんとかしてくれよ!」
わかったわかった。
私はタープを下ろしテント前室をおこもりスタイルに変えて妻のスマホで南伊豆のピンポイント予報を見る。
「風速14M/sec」
油断はできないけど何度も経験してきた風だ。
こんな時こそ「ドーム型テント」の真価が発揮される。
効きの良い地面に40cmのソリステでフルペグダウン。
今日・明日と風は止まないみたいだがこれでなんとかなるハズ。
風は強いが気温は高く前室はストーブつけて18℃。
朝食を摂り伊豆の最南端【石廊(いろう)崎】に向けて出かけた。
キャンプ場からすぐの【石部の棚田】。
石廊崎に向かう峠の途中に「日本一のひじき」と書かれた看板の店を発見。
ひじきに目がない私はすぐに店に飛び込むと店のおばちゃんから有無を言わさず「この裏でひじき作ってんのよ。」「買わなくていいから食ってけ!」とひじきを出された。
その美味いこと美味いこと。長く太めのひじきは甘辛くこれだけでメシ食えそう。
「日本一」は定かで無いがひっそりした場所にある素朴でいい感じの店だった。
【石廊崎】遊覧船は当たり前の「本日欠航」。
港から石廊崎まで歩くと30分近くかかるらしくこの強風で断念。
石廊崎から少し離れた太古の海底火山の噴出物が迫力ある景観が見れる【ユウスゲ公園】に来てみたが
ホントにカラダごと持っていかれそうな突風が吹いていて
これは北海道・襟裳岬レベルの暴風!
自然の力は凄いねぇ。
その後は小さな港の漁協で貝を買ったり
若い頃よく泳ぎに来た弓が浜を見ながら
昼間から南伊豆の温泉に入って
ちょっとした南伊豆町観光を楽しんだ。
観光もしたし風呂も入ってきた。
風は相変わらず強く私に残されたアクトは「食うコト」のみ。
さあ行くぜ!
サザエでございま〜す!(昨年に続き2回目)
きたきた・・・。
くぅ〜たまらねぇ!(1ヶ500円・汗)
この時期の早摘みタケノコはアクが無いらしくて皮を剥いだらそのまま焼ける。
醤油の香ばしさと若いタケノコの青々しさ!春よ〜遠き春よ〜瞼閉じればそこに。
金目鯛しゃぶしゃぶ。
ごまポンは強すぎてダメ。「白だし」にチョンとつけるくらいが最高。
食べて飲んで食べて飲んで・・・。
昨年12月に初めてストーブを導入した【出会いの森総合公園】から今回で7回目のキャンプ。
なんだかこの冬の集大成のような感じがしていて
外はゴオオオと凄まじい音の強風だけど
前室でとても充実した気持ちに溢れていたところにこのキャンプのクライマックスは突然訪れた。
道の駅で買った自然薯をすっていた時、テントの中が明るいオレンジ色に染まった。
妻はテントから飛びだして私もそれを追って海を見る。
太平洋に沈む夕陽って初めて見たかも。
そして反対側には
岩の間から雄大な赤富士。
これを絶景と言わずしてなんと言う。
強風がもたらしてくれたこの1シーンに妻と感謝しあえたことが何よりも深い想い出となった。
南伊豆産自然薯を丁寧にすりおろして
白だしと駿河湾の桜えびを投入。
サッと1分ほど揚げれば
自然薯と桜えびの磯辺揚げ〜「揚げもち」みたいな食感。おい、だからビールだってば!
菜の花はくぐらせるぐらいで。
素晴らしい景色と伊豆の恵みを堪能。これ以上ない暴風の夜だった。
02/12(月)
撤収の朝はTKG。我が家の「決まり」だが
今回は3本の指に入る「極みTKG」ができてしまった。
昨夜の金目鯛しゃぶしゃぶで使った湯に羅臼産こんぶ茶の昆布を投入。
そこに細かく切った南伊豆産タケノコを入れて一気に炊く。
ちなみにフランス製STAUBでなくても蟹穴くらいはあく。
炊き上がったら駿河湾桜えびをこれでもかと混ぜる!
キンメと昆布の風味漂う桜えびのTKG!〜春風にのせて(南伊豆ver.)
我が家の最強たまごかけごはん完成をもって2泊3日の南伊豆キャンプは終了したが
こんな素晴らしいキャンプができる伊豆に「また来年」とは思えず
おそらく今年は何回か訪れることになるだろう。
また来ような。