こんなにのんびりとした時間のキャンプ場なんていつ以来だろう。
私は焚き火に薪をくべながら秋鮭焼いたり
北海道土産の昆布巻きチーズなどを酒のつまみに師匠へ。
師匠からは薄めのコーヒーカクテルが妻へ。
先日の記事で紹介されていた「Fテーブル」。
「ウィスキーを楽しむならグラスとアッシュトレイとマルボロを(天板に)置いたらそれで終わり。
そもそもそれでいい。」
なんて言ってはいるが、天板には全然納得していないコトや
実はそんなに釣りは・・・みたいな
ブログだけではわからない(言えない)本音がバンバン飛び交い
私は昨夜の
困惑のグルキャンナイトを切々と語り
タープ下にはインテリジェンスの欠片も無い笑いが途切れるコトなく緩い時間が流れていた。
11:00をまわった頃だろうか
話しはこれから迎える年越しキャンプに及んだその時
横に座っていた師匠が急に真顔になった。
「実は・・・。」
私はある話を聞かされ言葉を失った。横で聞いていた妻は顔をあげられない。
それは読者のみなさんも大晦日には知らされるコトなのだろうが
もしかしたらその時私は師匠を非難する側に立ってしまうのではないかという思いがよぎる・・・。
でも今は考えまい。
こんなに素敵なキャンプを一緒に楽しんでいるではないか。
しかしなんということだ。もうこんな素敵な時間を共には過ごせないとでもいうのだろうか・・・。
師匠と妻は各々のテントで昼寝タイムとなり、潮騒のフリーサイトに私1人。
手持ちぶさたに市場で買ったフカヒレスープに卵を落としてみたり
周辺を片付けていたりしたが、先ほどの師匠からの話がどうしても気になってジっとしていられない旅キャンパー。
夜の氷も買っておくかと昨日の雨のリベンジと気分転換を兼ねて島内ドライブに出てみた。
田舎町の風景とも違うし洗練されたリゾート地とも違う。
秋の連休だというのに休暇村の敷地を出たら人を見かけるコトがないくらい閑散とした感じだけど
その分目に写る海は素晴らしい。
お〜なんだか昨日の雨の中見た海とは違うな〜!
うん、いい堤防だ。アイナメ釣れるかな。
【小田の浜海水浴場】
こんな景色を見ずして帰るわけにはいかない。明日は妻も連れてこよう。
キャンプ場に戻るとトワイライトショーが始まる時間。
午前中ボウズの奥方は1度戻ってテントでひと眠り後また釣り場に向かうと準備している。
藩主と行く行かないの午前中と同じような問答を繰り返した後、
「もう!ホントに釣れても食べさせてあげないからね!」とまた捨てセリフを残し家臣たちを従えて夕闇の釣り場に向かった。
なにが彼女を動かしているのだろう。
藩主はカーミットに座り静かにランタンへ火を入れた。
空が赤く染まりだすと師匠はカメラを持ってタープを飛び出し
サイト横の林から丘をかけ上がっていった。
10分後、息を切らせて帰ってくるや否やカメラの画面をこちらに向けて
「どう?どう?」と見せまくってくる。笑
まぁ確かに見事な夕景だった。
※
今日もどこかで野遊びを…より
19:00 奥方と家臣たち帰還。泣き出しそうな顔に誰1人声をかけるコトはできなかった。この後の料理にも影響しそうな感じだ。
我が家から景気づけの藁焼きカツオ!焼き加減の出来は85点。みなさん完食してくれてありがとう!
手羽家からはガラムマサラの効いたシシケバブ!ビールに最高だ。
劇団家からは圧巻のイチボ・ローストビーフ。
ひなこさんが
裏磐梯で食べられなかったヤツだ。
自家製タレも絶妙で鎌倉山のクソ高いローストビーフよりも間違いなく美味い。絶品!文句なし。
その他、オリさんからは昨夜からバージョンアップしたチーズタッカルビや手羽家からビーフステーキ、劇団家からは絶品山形芋煮や釣った魚(手羽さんが)のアクアパッツァなどなど。釣果はアレだが料理に手抜きは無かったようだ。
まぁ結局いつもの感じでもう食えねぇ!になったのだが、私もあまりの楽しさに結構飲んだ。
師匠は途中少しだけ休んだが結局釣りにも行かず12時間以上ワイワイやっている。笑
昨夜は宴会中テントに行った手羽さんが「いや〜タープから出ると寒いね〜」と言って席に戻ってきた。
今夜は8人ものキャンパーがタープ下で笑顔になっている。
タープ買ってよかったなぁ・・・。
まぶしい朝日を受けながら焚き火で魚焼いたり米炊いたり
抜けるような青空の下でタープのテンションに余念がなかったり
島から見る沈む夕日に心打たれたり
師匠と並んで夜空の天の川を見上げたり。
いや〜今回は「キャンプ」した〜!!!
なんかモヤモヤが晴れた気分だ。笑
「グルキャン」と聞けば飲んで騒いで・・・のイメージも少なからずあると思うが
単独キャンプにはない充実感やプレッシャーがある。
これは自己のスキル向上にも大きく影響するが身心の疲れも伴う。
しかし何事もやってみるコトが大事だ。
数年前なら知らない人とキャンプなんて考えられなかっただろう。
それはすべてにおいて「協力的」でいなければ成立しない場であり
それが嫌ならやらなければいいのだが
嫌でも自分からそういう場に飛び込んで今まで気づかなかったコトやわからなかったコトを知るのは
ちょっとした勇気もいるけどそこで得たものは一生の財産となる。
みなさんキャンプの達人ばかりのグループに、素人キャンパー夫婦+2匹を迎え入れてくれて本当にありがとう。
話しは尽きなかったが23:00にはダウン。
釣りも行かずただ焚き火を燃やし続けて
景色に感動して仲間と語らう。
これもキャンプ。
act.7 さよなら東北キャンパー編(最終回)へ続く