昨年12月、我が家の冬幕としてロッジシェルターを購入したが、インナー(T/C)が来春の発売予定だった為「カンガルースタイルで使う自立するインナー」だけの理由で購入したEARTH DOME 300-2/Whole Earth。
それまでウェザーマスター・ブリーズドームのインナーテント(240cm×240cm)を使っていたので、ロッジシェルター内にアースドームの300cm×300cmインナーはとんでもなく広く感じられ、それはそれは快適な年越しを過ごすことができた。
今年1月。グルキャン予定で塩原グリーンヴレッジ(栃木県)に向かう私はロッジシェルターを設営予定でウキウキだったが、相手のご家族が強風予報に怖じ気づいてドタキャン。ロッジシェルターは必要なくなり、我が家いつもの秋・冬幕ウェザーマスター・トリオドームだけでいいかなと思ったが「どうせダラダラキャンプになるなら1度くらいはアースドームのフライシートかけてみようか・・・」とあまり気乗りもせず予定変更。スカートなど付いていない完全な「夏幕」を真冬の強風下に設営を試みたのだが・・・
※結構な強風
山から吹き下ろしの風にテントが煽られまくり、慌ててフレームを掴んだ瞬間「バキッ!」。
あ〜あ、やっちまった。でもこれは「強風」のせいなんかじゃない。いくらでも対策はできたハズなのに、予定変更で意気消沈したテキトーな気持ちのままこのテントに接していた私の気持ちが1番の原因だろう。だって当初はインナーテントしか使うつもり無かったから・・・。
その日は折れたポールをなんとか応急措置して乗り切ったが、自宅に戻り悲運の「アースドーム300」はポールが折れたまま雑に倉庫の奥深く暗い位置へ置かれ、その後は持ち出されるコトも無く静かに半年の時が過ぎた・・・。
2019/06/29
私のキャンプ・ギアは他人に自慢できるようなモノは1つも無いが自分が選んだモノにはどれも愛着があり、汚れを落としたりメーカーに修理に出したり長年使えば使うほどそれはより深いものとなる。
安価なテントだろうと1度我が家に迎えたテントなら、それが「控え選手」になったとしても立派な戦力。このアースドームが1番得意とする「夏」をケガした状態のまま越してしまうのは、例え今夏に出場機会がなかったとしても気分的に嫌だった。
ジメジメした梅雨の土曜日。私はアースドームの折れたポールを抱えてVictoriaスポーツモール越谷イオンレイクタウン店へ行った。(※ホールアースの修理持込は全国のVictoriaが窓口)
店員:「それではメーカーに送って修理の見積り金額がわかりましたらご連絡します。」
私:「よろしくお願いします。」
そして1週間後Victoria店員から連絡があった。
店員:「遅くなりまして申し訳ございません。修理が完了しましたのでご都合の良い日に・・・」
私:「ああ、そうですか、ありがとうございます。早かったですね。なんか修理金額の連絡をいただけると聞いていましたが・・・」
店員:「連絡せずに失礼しました。今回の修理は『無料』でしたもので・・・」
私:「無料!?」
電話先の爽やかな店員の声がこだまする。「無料・・・」「無料・・・」「無料・・・」。ポールを折ったのは私の不注意なのに無料・・・?ホールアースよ、君は『神』なのか。以前コールマン・ブリーズドームのポール曲がりを修理した時は僅ながら修理代かかったけど、まだそんな歴史の無い新参メーカーの「ホールアース」がポール折れ修理無償??そうかやっぱり貴方は『神』なんだな。ありがとう!
妻がこのテントをネットで見つけるまでは名前も知らないメーカーだったけど、このVictoriaからの連絡は新たな「ホールアース信者」が生まれた瞬間となった。
そして購入してから半年後となる2019年夏、ついに「アースドーム300-2」の勇姿が満を持してフィールドに立つ!(2019年・春には廃番になっていたけど。汗)
ん〜なんだか「夏」っぽくていいじゃないか!差し色の「ブルー」が涼しげに感じるよ。
300cm×300cmのインナーもさることながら、前室も高く広い!これが実質25,000円のテントだとは誰も思うまい。トリオドーム並み、いやそれ以上のデカさ!でもカタチが「丸かぶり」だろっ!と思われるかもしれないが実は似て非なる部分がある。それがコレ↓。
トリオドームの設営で1番最初に行うのが↑このグランドシート兼ガイドのペグ打ち。私はこれが大キライ。なぜドームテントなのにペグ打ちから始めなければならないのか!(買う前に調べておけ)
風があれば仕方ないけど、風無い日ならペグは要らないやん!それと前室にイス置くと脚がロープにひっかかる時があったり、つっかけサンダルでダラダラとズリ足で歩いているとテント出入りで必ず躓いて無駄にイライラ。アースドームはトリオドームより前室用ポールが1本増えるがこのガイドが無いので足元スッキリなのがいい。
前室はトリオドームより2まわり大きくデュオならほとんど2ルーム。夏場はモノは少なく広い方が快適なのは言うまでも無い。
※ウェザーマスター・トリオドーム(コールマン)
冬場はストーブが増えるだけなんだけどね。
「ガイド無しで足元スッキリ」よりも良かったのがテントのベンチレーション。フライシートのサイドを巻き上げられるのが特に良かった。
インナーがメッシュになっているところのフライシートが開けられるので、インナー内に四方から風が入ってくる。設営時インナーテントに入った妻からは「今までのどのテントより涼しい!」と称賛された。
インナー天井のメッシュもかなり大きく開くことができて熱気を逃がし易い。
でもインナーに居ながらいろいろ外が見られるようになった「めろ&りん」が1番嬉しかったかも。
唯一気に入らなかった点はこの「ハブ式」のジュラルミンポール。広げる時とたたむ時にすぐバラけてしまいストレスを感じる。フツーのポールでスリーブ式で良かったのに。
インナーとのすき間が大きくとれてベンチレーション及び結露防止には効果的なんだろうけどね。
とにかく広さよりも「風通し」が良かったのがホント嬉しかった。雨降ったらフライシートのサイドは開けられないし、こんなに大きいテントならタープを被せるのもキビしそうだったけど今は考えないコトにする。
まぁ「夏のテント」はどんなに高価なテントだろうとクソ暑い中で設営が面倒なテントなんか使う気になれない。そこそこ風通しが良いドームテントならなんでもいいのだけど、シワひとつ無く張られているこのアースドーム、今回ペグの使用はフライシート前室部分に20cmのソリステ2本と後室1本のみ。天候が崩れそうならペグやガイロープ張ればいいやという安いテントの気楽さが、まだ「夏キャンプ」に関しては初心者と言える我が家には1番だというコトを実感できた。
購入時Victoriaからはアースドーム270の方を強く勧められたが「インナー重視」だったので「300」を購入した。300はもう廃番になってしまったけど270は継続して販売中だ。アースドームはこれからも進化していくのだろうけど、このアースドーム300でも「夏のテント」として使うなら文句なく良いテントだし、ホールアースは良いメーカーで今後も安心して使っていける気がした。
1年を通してキャンプをするなら我が家は「夏幕(風通し)」・「冬幕(室温重視)」と機動力のある(設営・撤収が早い)「エーステント」の3種類を揃えるのがベストだと思う。あまりテントを持ちすぎてその分倉庫に寝ている(使わない)期間が長くなってしまうのは忍び難い。
夏はアースドーム(あまり行かないと思うけど)、冬はロッジシェルター、そして肝心の「エーステント」が今は不在となっているが、テントを選んでキャンプに行けるコトは長い間真冬の雪中でもブリーズドーム(3シーズン用)1つで過ごしてきた時代を思い返せば、すごく幸せなコトだと思える。
※トリオドームは秋冬の1泊や雨幕として最高だけど、インナーのファスナーがネコでも開けてしまえる形状なので今後はブリーズドーム240のインナーを使う予定。微妙な存在になってしまったが今後どう使っていくかが課題。
さて、これで当面の夏幕は決まった。次はウェザーマスターブ・リーズドーム240に代わる『エーステント』を探さねば・・・。
ホールアース アースドーム300
●サイズ:使用時/約W340×D545×H200、インナー/約W300×D300×H190 、収納時/約30×30×65
●素材:フライシート/ポリエステルタフタ 75D 、インナーテント/ポリエステルタフタ 68D 、フロアー/ポリエステルオックスフォード 210D 、ポール/ジュラルミン+クイックキャンプハブシステム採用 、キャノピーポール/スチール 、ペグ/スチール 、ハンマー/スチール・ラバー 、収納袋/ポリエステル
●重量:約14.0kg
●定員:6人用
●付属品:ペグ、ハンマー、収納袋
2019梅雨明け宣言キャンプ
act.1【夏の始まりはやっぱコレでしょ!】に続きます。
https://seasonbest.naturum.ne.jp/e3250970.html