職人が本気で造ったキャンプギア act.1の続きです。
車の荷台に無造作に転がっていた給湯管。
何年か前に古い家を修繕したときに余った「銅管」だ。
まだこの水道管を使用している住宅も少なくはないが補修には手間がかかるし
普通ならポリ管やHT管(耐熱性硬質ポリ塩化ビニル管)に変えてしまうのでそろそろ処分してしまおうかと思っていた材料だが
時折見せる「銅」の美しい輝きが、廃材にしてしまうことをためらわせていた。
非鉄金属管である水道用銅管は耐食性が良く温水や水に対して腐食や錆の発生はほとんどない。
熱伝導や衛生面にも優れているが、その利点は「焚き火スタンド」には何も関係ないだろう。
じゃあ何故「銅管」なのか?
ホームセンター等で簡単に手に入る「鉄筋」を使用する人は多い。
丈夫で何よりも安価だしチョイチョイと曲げて土に挿せばハイ完成!だ。
しかし私も職人の端くれ。
ここはやっぱり「美」を追求する。w
【必要な工具類】
・パイプカッター
・銅管ブラシ
・フラックス(接合材)
・トーチ
・ソルダー(ろう材)
あとは熱した銅管を掴むのにプライヤーみたいなものがあれば尚可だ。
【材料】(高さ150cmのスタンドを予定)
・20A銅管(2M)
・15A銅管(1M)
・各種継手(チーズ・エルボ・キャップ・ネジアダプター等作りたい形による。
・エリステ1本(40cm)
※匠のタックルケース公開
教えてもらうのではない。盗むのだ!
パイプを予定の長さに切り
銅管ブラシでろう付け部分をグリグリ
フラックスを塗ってキャップを被せたら
熱する。トーチの炎が緑色に変わればろう付けスタートだ。
(ろう付けは企業秘密なのでお見せすることができません。)
継手を着けていくとランタンをかける部分が出来てきた。
先端がネジになっている説明はまだ控えたい。
そして1時間ほどの作業で・・・
試作第1号(標準装備仕様)の完成だ!
名前は、
名前は〜・・・
「CU(銅)スタンド」?
いや、「コッパーハンガー」か!?
様々な検討の末、「ブロンズスタンド1.00」に決定した。(つまんねー)
しかし設置後に若干問題が発生。
スタンドを支える部分が少しグラつく時がある。
まぁ、商品化まではまだ時間があるので(OUTDOORDAY JAPAN2018出品予定)
焦らずじっくり煮詰めて行きたい。
さて、まだ標準装備部分だけしか出来ていないが、肝心の価格設定をしなければならない。
「銅管・継手」は一般の小売店でなく問屋から仕入れても価格は高く
公開部分だけの原価でもパイルドライバーの定価をゆうに越えてしまった。汗
利益は控えめに最初は原価30%に設定すると販売価格は50,000円(税抜)くらいになる。
銅の持つ深い輝きとIGT並みの拡張性を兼ね備えるブロンズスタンド。妥当な価格設定だ。
職人の手によって磨きあげられ焚き火に輝くその姿は
原価管理・経営戦略の苦手な職人のアホな姿も映し出していた。
汗